マカロンって、好きですか?
美味しいですよね。
打ち合わせや取材が立て込んで、脳ミソが疲れましてですね、渋谷のスクランブル交差点を見下ろすカフェでマカロンと紅茶を堪能して休憩してきました。
 


ロクシタンカフェ バイ ピエール・エルメ

ご存知の方も多いかもしれませんが、ロクシタンのショップ&カフェが先月リニューアルされまして、2、3階が「ロクシタンカフェ バイ ピエール・エルメ」になりました。
つまり、これ、ピエール・エルメのマカロンなんです。しかも、三色を食べ比べ。ちょっと天国です。
いや、カフェめぐりして遊んでいるわけじゃなくてですね、頑張って取材していたので、「このくらい脳に糖分を届けないと、もうダメ」という状態になり、、、、、すみません、ただの甘党です。
 

 
なぜ、ロクシタンカフェの話をしたかというと。
ここから、渋谷駅前の雑踏を見ていると、飽きないんですよね。
一人ひとりを見ると、いろいろなファッションの人がいて、いろんな動きをしている。
全体を群衆として見ると、信号に合わせて、寄せては返す波のように、一定の動きをしている。しかし、毎回、少しずつ違う。
渋谷駅前のスクランブル交差点やビル群というのは、決して美しい風景とは思わないのですが、渋谷らしい雑多な風景を見ていると、「他の街ではなく渋谷にいる」という実感を味わえます。それがけっこう気持ちいいんです。

 
 
はい、いつもどおり、前置きが長くなりました。
すみません。
なぜ、ロクシタンカフェの話をしたかというと。
「場所の特性」や「場所の力」を感じると、人間は根源的な充足感を感じることができるのではないか。
そう思ったからなんです。



銀座ソニーパーク


銀座ソニーパーク


銀座ソニーパーク

最近見た空間の中で、「場所の特性」や「場所の力」を感じた例を、2つ紹介しますね。


一つは、「Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)」。
8月にオープンしました。
もう行きましたか?
ソニービルの跡地です。2020年秋までの期間限定。
行った方は驚いたかもしれませんね。
ほとんど全部、「余白」。しかも、都心の一等地に。
地上は公園です。
地下も、コンクリートや配管がむき出しの、がらんどうのようなスペースです。
その中のところどころに、ボックス型の店舗が挿入されていたり、イベントスペースになっていたり。
 
期間限定とはいえ、銀座の一等地にこんな空白ができることは珍しいので、その意味では「銀座らしくない」。
ところが、このソニーパークの中に入ると、一瞬、自分が銀座ではない場所にいるような気がする。
そして、そこから銀座の街を眺めると、その街並みがとても遠く客観的に見える。銀座の街並みが、今まで見たことのない風景のように見える。
その意味では、銀座という場所を十分に感じることができます。
こうしてこの場所が楽しくてブラブラしていると、中のカフェやショップでつい何か買ってしまう。あるいは、逆に、カフェやショップという若干のきっかけがあるから、この場所に足を運びやすい。
そんな、店と場所の相乗効果を感じました。

なお、ソニーとしてのコンセプトは、「ソニーの新しいブランドコミュニケーションの場をつくること、人々にリアルな体験を感じてもらえること、銀座をより心地よい街にすること、この三つを実現することを目指した」ということです。
ぜひ体感しに行ってみてください。




渋谷ストリーム


渋谷ストリーム

「場所の特性」や「場所の力」を感じた、もう一つの例は、「渋谷ストリーム」です。
渋谷ストリームは、東急東横線の渋谷〜代官山間が地下化したことによって生まれた線路跡地に生まれました。
ホテル「渋谷ストリームエクセルホテル東急」、ホール、オフィス、約30店舗のカフェやダイニングで構成された、大型複合開発です。開業日は、2018年9月13日。
「クリエイティブワーカーの聖地」を目指していることもポイントです。
 
この渋谷ストリームの内覧会に行ってきました。
商業フロアを歩いていると、随所に視線や動線の抜けがつくられていて、自分がいまどんな街にいるかを感じることができます。
特に、「ストリーム」の名のとおり、電車、自動車、人、川などの流れを常に感じることができます。フローの結節点にいることが実感できます。
 

また、渋谷ストリームから代官山方面に少し歩くと、同じく9月13日開業の「渋谷ブリッジ」があります。こちらは、もう少しこじんまりしたスケール感の建物で、保育所、ホテル、カフェ、オフィスなどで構成されています。全館をとおしてクリエイティブで自由な雰囲気が漂っています。
ちなみに、ここのホテルの廊下と部屋は、初めて見ると、どこか映画的な強烈な印象を受けると思うので、ぜひ泊まりに行ってみてください。


渋谷ストリーム


渋谷ブリッジ


渋谷ブリッジ内のホテル廊下

 
では、最後に一つ。
毎月、多くの商業施設を取材していると、「個別の店舗で人を呼ぶよりも、店舗の集合体として、人を引きつける”場”をつくることが重要だ」という時代の大きな流れを感じます。
つまり、お客さんは、「店」に行くのではなく、目当ての「商品」を買いに行くのでもなく、「楽しい体験ができそうな場」に行くのです。モノを買ったり食べたりするのは、その後です。
最近は、「月刊 商店建築」でも、そういう大きな時代の流れを背景に、特集を企画することがあります。


例えば、「商店建築」2018年8月号です。
https://www.shotenkenchiku.com/products/detail.php?product_id=318
 
以下の特集を見てください。
魅力的な場をつくるということが、どういうことかご理解いただけると思います。
・「業種特集1/進化し大型化するフードホール業種特集」
・「特別企画2/人を呼び込む“滞在型”複合書店/
・FOCUS「おふろカフェ」



先日、商店建築がプロデュースしたこの↓セミナーでも、「場をつくる」をテーマにしました。
https://www.giftshow.co.jp/tigs/life4/seminar.htm

では、今日は、このへんで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

あぁ、疲れた。マカロン食べよ。。。〈塩田〉

   
 
 

  
 
 
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日本で唯一、店舗デザインの最新事例とセオリーが学べる月刊誌「月刊 商店建築」。
最新号は2018年9月号。
こちらでも、目次のチェックやご購入ができます。
https://www.shotenkenchiku.com/products/detail.php?product_id=320



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