ホテル特集が大人気。6月号では、客室図面集を載せました

「店づくりの、今のトレンドは、なんですか」
先日、たくさんの方々とお会いする機会があり、またこう質問されました。
よく聞かれます。
 
 
よく聞かれるってことは、多くの人が知りたいってことですよね。
というわけで、今日は、その質問への答えを、手短かに書いてみます。
10分だけくださいね。

 
「店づくりの、今のトレンドは、なんですか」という質問は、おそらく正解を知りたいというよりも、「日々の取材を通して、どんなトレンドを感じていますか」という意図の質問だろうと思います。
ですので、そんな観点で書いてみます。
  

「店づくりの、今のトレンドは、なんですか」。
いま答えるなら、「ホテル」「ベーカリー」「複合型(=滞在型)」と答えます。
商空間づくりトレンドは刻々と変化しています。
だから、答えも刻々と変わります。
ですが、いま答えるなら、この三つです。
 
ちょうどよいタイミングなので、「商店建築」6月号、7月号、8月号を例にして説明します。



6月号はホテル特集。ポイントは、共用ラウンジの作り方です


リクエストの多い客室図面に関する資料を載せています。ポイントを書き込んで解説しています

まずは、「ホテル」。
この1年くらい、毎日のようにホテルの新築や改装の情報が、編集部に飛び込んできます。
今までは、「2020年くらいでホテルプロジェクトは一段落するのかな」と思っていたのですが、今年になってから、設計者の方々と話していると、2020年以降にオープンする大型ホテルプロジェクトがすでに多数進行中であることがわかってきました。
2020年以降もまだまだホテル業界には活況が続きそうだと感じています。
設計者の方々からも、「初めてホテルの設計依頼をうけた」という話をよく聞きます。
そんなわけで、「月刊 商店建築」編集部としては、できる限り多くの充実したホテル設計の資料をご提供せねばと考えています。
 
このような背景があり、6月号では、「1冊まるごとホテル特集」をしました。
https://www.shotenkenchiku.com/products/detail.php?product_id=315

その結果、書店での売り上げが、今までにないほどの勢いとなっています。弊社の書店営業チームの者が驚いていました。
改めて、ホテルに関する設計資料が強く求められていることを実感しました。
今後もホテル特集に力を入れていきます。
 
 
ちなみに、6月号「1冊まるごとホテル特集」のポイントは、非常にざっくり言えば、「共用空間やパブリックラウンジでいかに個性を出すか」です。
ホテルの建設ラッシュであるがゆえに、没個性的なホテルは、低価格競争に巻き込まれてしまいます。

 
 
 


7月号は、いま人気のベーカリー特集。これ、なんと食パン専門店なんです


7月号ベーカリー特集では、図面から、ベーカリー設計のコツに迫りました

二つ目のトレンドが、「ベーカリー」です。
つまり、パン屋さん。
あなたの街にも、オシャレなパン屋さんが増えていませんか。
食パンやコッペパンの専門店とか。
製造工程を見せたファクトリーふうのベーカリーとか。
サードウェーブコーヒー店に代表される、カジュアルかつ上質なカフェは、もはやどんな街にもある、というくらい一般化してきました。その後を追うように、カジュアルかつ上質なベーカリーが目立っています。
 
では、あなたが、そんな店の設計依頼をされたら、どうしますか。
少なくともポイントは押さえておきましょう。
製造工程をどのように見せるか。パンをどのようにディスプレイすると魅力的か。視認性や活気はどのように確保するか。
そうした設計する際のポイントがいくつかあります。
それらを、7月号の特集「ベーカリーカフェ&新世代のパン専門店」でまとめています。
https://www.shotenkenchiku.com/products/detail.php?product_id=316
 
  
ちなみに、ここだけの裏話なのですが、この特集を担当した編集部員は、パン屋で働いた経験があるので、非常に突っ込んだ内容を取材しています。
お見逃しなく。

 
 
  


8月号は「フードホール」特集です。フードホールは進化中です。まだまだ全国に増えていきます

 
さて、三つ目が、「複合型(=滞在型)」です。
これは、もう、皆さん、なんとなくピンとくる方々も多いのではないでしょうか。

この8年くらいでしょうか。
「複合型」の店が非常に増えていますね。
「時間消費型」の店と言ってもいいですね。
というか、もはやスタンダードですね。
「カフェ併設ブティック」「ライフスタイルショップ」「フードホール」といった、ここ数年でよく聞く業態が「複合型」にあたります。
居心地いい空間に長時間滞在してもらうことで、結果的にそこで消費してもらう。そんな空間です。
 
 
で、この「複合型(=滞在性を重視)」の店づくりにおけるポイントは、ゾーニング(全体的な平面計画)、イメージづくり(世界観づくり)、居場所づくり。
この3店です。

もちろん、リーシングやオペレーションも重要ですが、主に設計者の皆さんが大きく関与できる領域で言えば、上記3点です。
  
上記3点を集中的に誌面でお伝えするのが、8月号です。
8月号は、昨日、作り終えました。発売は、7月27日(金曜)です。
  
具体的には、8月号で、三つの切り口から、「複合型(=滞在性を重視)」の店づくりにおけるポイントを記事化しています。
「フードホール」特集。
「複合型書店」特集。
「お風呂カフェ」。

この三つですね。
 
 
「フードホール」特集では、大型化し進化する全国のフードホール事例を紹介します。ポイントは、どのような狙いでこうしたフードホールが生まれたか、です。そこを押さえずに表面だけ真似してしまうと、フードホールは、うまくいきません。
「複合型書店」特集は、飲食店や多様なショップを内包した新世代の書店を取材しました。もはや、それらは、「書店」の範疇を超えて、一つの街のように見えます。
そして、「お風呂カフェ」は、入浴以外の時間における居心地良さを思いっきり高めることで集客するという発想で成功している、新世代の銭湯です。
  
8月号の3本の企画で、「複合型」の店づくりを研究してください。

 
  
  


これも、複合型の書店です。もはや、一つの街です。散策する楽しみがあります。8月号でご覧ください

 
 
 
 
では、今日のおさらいです。
いま取材しながら感じているトレンドは、「ホテル」「ベーカリー」「複合型(=滞在重視型)」。
それらを、「商店建築」6月号、7月号、8月号で、集中的に誌面化しました。

  
引き続き、店づくりのトレンドや潮流を意識しながら、設計者の皆さんにとっての資料を誌面化していきます。
  
本日も、最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。〈塩田〉


 


6月号は、「1冊まるごとホテル特集」


7月号は、話題のベーカリーを特集。詳細な平面図は、必見です

 
 

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日本で唯一、店舗デザインの最新事例とセオリーが学べる月刊誌「月刊 商店建築」。
最新号は2018年7月号。
こちらでも、目次のチェックやご購入ができます。
https://www.shotenkenchiku.com/products/detail.php?product_id=316




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