TYPECASTING by Vitra(撮影/太田拓実)


皆様こんにちは。
暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。いよいよ、本格的に夏に突入ですね。
さて、6月28日に発売された「商店建築7月号」は既にご覧いただけたでしょうか。
本書では注目の「DIY&コストコントロールデザイン」特集の他、
今年の4月に開催された「ミラノ・デザイン・ウィーク」のレポートも掲載しています!

色々な媒体で記事を執筆している、デザインジャーナリスト・土田貴宏さんによる解説付き。
13年にわたって現地取材を重ねてきた土田さんによる考察記事は必見です!

しかし、多種多様なイベントが同時多発的に開催されているデザインウィークにおいて、
残念ながら掲載できなかった展示が多くあったのも事実です。。
そこで本日は「番外編」として一部抜粋してご紹介します!





ミラノ・デザイン・ウィーク初日はここから。イタリアの家具メーカーTecnoの創業者で、自身もデザイナーの故オズヴァルド・ボルサーニの邸宅へお邪魔しました。これは、5月16日から9月16日までトリエンナーレデザイン美術館で開催中の、同氏の回顧展におけるプレイベントとして自邸を期間限定で公開するイベントです。
工場や住宅地が並ぶ郊外に位置し、ミラノ市内中央とは異なるゆったりとした空気感が漂っていました。石やガラス、木で構成された光が降り注ぐ階段。床まで繊細にデザインが施された書斎。淡いカラートーンや家具のセレクト、よーく見るとエンボスが浮かび上がる天井など見所満載の寝室。どこを切り取っても絵になる空間でした。敷地内には広大な中庭も。普遍的な美しさや豊かさを肌で感じた貴重な体験でした。


続いてSEM(SPOTTI EDIZIONI MILANO)では、Elisa Ossino、Giacomo Moor、Marcante-Testaといった注目のデザイナー3組による新作を発表。グリッドが描かれたキャビネットや天板と脚が絶妙なバランスで構成されたテーブルなどはオッシノによるデザイン。トタンを用いた会場構成も彼女によるものです。グレイッシュさを織り交ぜた淡く可憐な色づかいはトレンドのよう。ミラノサローネ本会場でもちらほら見掛けました。


センスが光るアメリカの家具ブランドBDDWのミラノのショップ。誌面でも店舗部分をご紹介していますが、こちらは店内奥のスペース。リンジー・アデルマンのペンダント照明が採用されています。


BDDWの程近くにある、ニューヨークの照明ブランドAPPARATUSのミラノショールームにて。「TALISMAN」シリーズのペンダント照明や、「MEDIAN」シリーズのブラケット照明など、石を組み合わせた照明プロダクトが目立ちます。光がマテリアルを透過する様子は神秘的でさえありますね。


オランダでオフィス家具などを展開するLENSVELT。今回は新作家具の発表ではなく、アーティスト達とコラボレーションし、既存商品が作品の一部となった「NOTHING NEW」を開催。美術館内の至るところに溢れていました。カオスかつシュール、色々な感情が込み上げてきました。


Raw Edgesの個展「Horah」にて。 Wonderglassから発表した照明で、花びらのようなシェードがゆっくりと回転していました。シェードにはポテトチップスのような溝が掘られ、更に動きが付くことで、わずかですが光の印象が変化していきます。グリーンの色味が素敵。


近年ミラノ・デザイン・ウィークにおいて注目を集めているアパレルブランドのcosは、アメリカ人アーティストのフィリップ・K・スミスとコラボレートし、大規模なスカルプチュア・インスタレーション「OPEN SKY」を開催。中庭に据えられた砂時計型の巨大ミラーが、上部に広がる空を地上に映し出し、歴史的な建築美と見事に調和。快晴が続いたミラノの空模様を予感していたのでしょうか。

ぜひ誌面も合わせてご確認ください!


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商店建築2018年7月号
http://www.shotenkenchiku.com/products/detail.php?product_id=316
業種特集1/ベーカリーカフェ&新世代のパン専門店
業種特集2/現代の寿司空間
特別企画/D.I.Y. & COST CONTROL DESIGN 付加価値を生み出すコストコントロール設計手法
ミラノ・デザイン・ウィーク2018
表紙:NODO
2018年06月28日発売
¥2,100
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