昨日の雨から一転、爽やかな空が広がる月曜日、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、発売中の商店建築5月号の特集「供養と祈りの空間デザイン」の内容をご紹介します。

家族形態が変化し、ライフスタイルが多様化する現代、
故人を送り、偲ぶ、供養の在り方が変わりつつあります。

この特集では、墓地や霊園、納骨堂、葬儀場など、
現代における供養のための空間デザイン事例7件を取材しました。

そのラインナップはこちら。

・満照山 眞敬寺 蔵前陵苑/エア・ハイツ建築設計事務所 松本直也デザイン
・龍泉寺 川口納骨堂 八聖殿/ラブアーキテクチャー一級建築士事務所
・持宝院 礼拝堂・霊園/ラブアーキテクチャー一級建築士事務所
・源覚寺 小石川墓陵/東西建築サービス 高取空間計画
・猪名川霊園礼拝堂・休憩棟/デイヴィッド・チッパーフィールドアーキテクツ
・報恩会館 柏崎/ドイルコレクション
・プライベート葬儀場 森の邸宅/曽根靖裕デザイン事務所


「満照山 眞敬寺 蔵前陵苑」(設計/エア・ハイツ建築設計事務所 松本直也デザイン 撮影/浅野 豪)


「満照山 眞敬寺 蔵前陵苑」(設計/エア・ハイツ建築設計事務所 松本直也デザイン 撮影/浅野 豪)

「眞敬寺 蔵前陵苑」は、地下1階に永代供養堂、2階に本堂、
3、6階に各3500基の自動搬送式の墓参室、4階に副本堂・法要室、5階に客殿、7階に庫裏を備える室内型墓苑です。
地下1階、地上3、5、6階をデザインしたデザイナーの松本直也さんは、
「シンプルな空間構成の中に先代から受け継がれている素材や技法を織り交ぜ、プリミティブな表現が垣間見られればと考えた」と話します。
一貫したコンセプトのもと、光と自然素材に包み込まれるような供養と祈りの空間が生まれています。


「龍泉寺 川口納骨堂 八聖殿」(設計/ラブアーキテクチャー一級建築士事務所 撮影/西川公朗)


「持宝院 礼拝堂・霊園」(設計/ラブアーキテクチャー一級建築士事務所 撮影/西川公朗)

本堂への軸線を明確にし、既存建物を非日常空間へと改修した「川口納骨堂 八聖殿」。
寺院の顔となる建物をつくり、自然と共にある霊園を整備した「持宝院 礼拝堂・霊園」。
二つの寺院施設を設計したのはラブアーキテクチャー一級建築士事務所の浅利幸男さんです。
葬祭・墓石・仏壇事業を展開する、まなかと協働し、寺や土地の歴史や力を引き継ぎ、
未来へつなぐような時間軸を持ったプロジェクトを進めています。
インタビューでは、まなかの宮嶋良任さん、宮嶋孝尚氏さん、浅利さんに、
供養の本質とその場づくりについて聞きました。


「猪名川霊園礼拝堂・休憩棟」(基本設計・デザイン監修/デイヴィッド・チッパーフィールドアーキテクツ 撮影/近藤泰岳)

猪名川霊園礼拝堂・休憩棟は、建築家デイヴィッド・チッパーフィールドが基本設計・デザイン監修を手掛けた、霊園のゲート施設。
ひな壇状に広がる霊園を訪れる人々を祈りの時間へと誘います。
周囲の木々やランドスケープに呼応するような静かな祈りの場が、片流れ屋根の下に展開されています。


「報恩会館 柏崎」(設計/ドイルコレクション 撮影/ナカサ&パートナーズ)


「プライベート葬儀場 森の邸宅」(設計/曽根靖裕デザイン事務所 撮影/ナカサ&パートナーズ)

青森・八戸と「報恩会館 柏崎」と神奈川・横須賀の「プライベート葬儀場 森の邸宅」は、
共に様々な宗派や信仰に対応する葬儀場です。
この二つの空間を見ると、故人とゆっくりと最後の時を過ごす、葬儀場も変わりつつあることがわかります。

5月号、ぜひお手にとってご覧ください。
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商店建築2018年5月号
業種特集/カフェ&ロースタリー大特集
特集1/コミュニティーハブとして広がる「新世代ランドリー&クリーニング店」
特集2/供養と祈りの空間デザイン

表紙:チョップ コーヒー 表参道
2018年04月28日発売
¥2,100



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