スタジオ80で内田繁さんの薫陶を受けた10人のデザイナーによる、家具の展覧会が開催中です。 クライアントワークの家具ではなく、「自らの作品を世に問う」という、デザインと対峙する姿勢が見えるようなプロダクトが並んでいます。

 

家具のデザイン展02 ものから関係へ-動き


藤原敬介 米谷ひろし 田中行 山本達雄 橋本潤
 君塚賢 水谷雅文 茨木千香子 工藤篤司 岡部泉

 

会期:3/3(火)~3/15(日)
  11:00~19:00
(最終日は17:00まで ) 入場無料 

会場:ギャラリー・ルベイン    東京都港区西麻布3-16-28

   http://www.le-bain.com/gallery/lebain/

内田繁さんによるテーマは「関係」。これは、初回となった「家具デザイン展」(2013年10月)と共通するテーマです。今回は、“動き”というキーワードが加えられています。会場構成は参加作家の一人、トネリコの米谷ひろしさんです。
ここからは、一つひとつの作品を紹介します。


藤原敬介さんによる「花いれ」。重心が位置により、触ってもちょっと傾いた状態でとまります


橋本潤さんによる「みなも」。水面が動く様子を、写真3枚で。



水鏡のような、静止した状態から、一変、このような動きの瞬間も!


ギャラリー内でまず迎えてくれるのは、田中行さんによる「CROSSOVER」。粉体塗装のグラデーションが見えるでしょうか


工藤篤司さんによる「cloud」。光とその影が、中空に漂います


君塚賢さんによる「Still water」。フチいっぱいであふれるような水の表情をガラスで。


正面から見るとこういう感じです。つい、触ってみたくなります


会場内で最大の作品、山本達雄さんによる「自重/own weight」



米谷ひろしさんによる「FOAM 02」。泡をテーマにした作品は、2013年の展覧会から継続するものです

さあ、まだまだ作品が続きます!


茨木千香子さんによる「動きの跡」。作品名から、その背景を創造するのも楽しいものです



岡部泉さんによる「GEOMETRY」。極薄の面材による表現です



水谷雅文さんによる「WEAVE」。織物の縦糸と緯糸からインスピレーションを得たシェルフ。水平と垂直の構造

製品化を前提としたプロダクト開発とは異なるアプローチで、一つひとつの作品は、多くの機能を満たす、という方向でなく、あくまで「一つのコンセプトを形にする」というものづくりのように感じられました。そして、形態だけでなく、素材や、加工技術に真摯に向き合った、ディテールの美しさも必見です。



参加参加の皆さんの全員集合カット!!

10人の作品から、なにか共通する気配を感じるのは、やはり、同じ事務所で同じ空気を吸ってデザインに向き合ってきたからなのでしょうか。会期は15日までですので、まだ、見ていない方はぜひ会場へどうぞ!

小誌「商店建築」の誌面でも紹介予定ですので、そちらもお楽しみに!!

〈山倉〉

 

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