これが、60年前の「月刊 商店建築」です
2017/10/25 月刊商店建築
いつもご愛読いただき、どうもありがとうございます。
本日は、珍しいものをお見せします。
コーヒー片手に、設計のお仕事の気分転換に、楽しんでご覧ください。
突然ですが、皆さん、60年前の「月刊 商店建築」の誌面って、ご覧になったことありますか。
「月刊 商店建築」って、いつごろから刊行されているか、ご存知でしょうか。
意外に長いんです。
創刊が、1956年。昭和31年ですね。
ですから、今月から、62年目に入りました。
というわけで本日は、この公式ブログで初めて、創刊当時の「月刊 商店建築」の誌面をお見せします。
どうですか。
時代を感じますよね。
では、60年前と現在の「月刊 商店建築」において、何が変わったのでしょうか。そして、何が変わっていないのでしょうか。
「変わった点」は、たくさんあります。
そもそも、創刊当時は、タテ組み(縦書き)で、「右開き」でした。現在は、ヨコ組みの「左開き」です。
表紙も写真ではなく、イラストだったんですね。
掲載されている店舗数も、今よりは少なかったですね。
そして、興味深いのが、掲載店舗を見ていると、床・壁・天井にデザインらしいデザインが施されていない店や、商品量が多すぎて、壁や天井がよく見えない店も多く掲載されていることです。その代わり、主に陳列什器に個性や機能性を持たせることによって店づくりをしていたようです。そのため、什器形状と商品陳列方法が解説された記事が毎月のように載っています。これ、今で言う「VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)」ですね。
現在の小誌の誌面を見ていただくと、什器や家具はもちろんのこと、床・壁・天井のデザインにも工夫を凝らした店舗がほとんどです。
では、反対に、「変わっていない点」はどこでしょうか。
写真、図面、テキストの3点を中心に、補足的な図版などを掲載して誌面を構成している点。この基本構成は同じです。特に、平面図は必ずお載せしています。
そして、その次代のトレンドとなっている業態のお店を掲載すること。これも変わっていません。創刊当時の誌面を眺めると、「着物の店」「帽子の店」「和菓子店」といった業態が目立ちます。高度経済成長期やバブル期には、「ゴーゴー喫茶」「ドライブ イン レストラン」「ディスコ」といった業態の特集も掲載していました。
現在は、どうか。最近では、「フードホール(17年4月号)」「クラフト系チョコレートショップ(17年5月号)」「カフェ(17年5月号、16年11月号他)」といった業態の特集がトレンド系の特集にあたります。こうしたトレンドの業態に関しては、デザインやプランニングの資料が世の中に少ないので、設計者や店舗オーナーの方々のために、早めに小誌で資料としてまとめようと、いつも考えています。ちょっと変化球とも言える、17年8月号「インバウンド対応型」などもそのように考えて制作した特集です。
ただいま制作中の17年11月号も、人気のカフェ特集です!
そして、創刊以来、何よりも変わっていないのが、小誌の「ミッション」です。
そのミッションとは、「お店づくりに携わる設計者やオーナーの方々のために、参考になる資料をアーカイブしていく」です。
今後も引き続き、そのような誌面づくりができるよう、編集部一同、制作に取り組んでいきます。
どうぞよろしくお願い致します。〈塩田〉
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日本で唯一、店舗デザインの最新事例とセオリーが学べる月刊誌「月刊 商店建築」。
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