蝉の鳴き声がいつの間にか鈴虫の鳴き声に変わり、すっかり秋の気配ですね。

さて、発売中の商店建築9月号はご覧になって頂けたでしょうか。
誌面を見て頂いた方の中には「あれ、今月の商店建築いつもと違う」と感じた方も多いのではないかと思います。

9月号の商店建築のメインは人気の高い「カフェ」特集を90ページ強のスペシャル掲載。
そして今回はそのカフェ特集内の特別企画として「街角を楽しくするカフェ&コーヒースタンド」掲載しています。

必ずしもきらびやかなデザインがなされているわけではなく、ショッピング街の真ん中にあるわけではないけれども、街へ開き居心地の良さをにじみ出している。
この企画ではそんなカフェの店舗デザインとそのお店が生み出された背景をご紹介しています。

「街角を楽しくするカフェ&コーヒースタンド」を含むカフェ特集のラインナップは以下です。


「街角を楽しくするカフェ&コーヒースタンド」の店舗に共通しているのは、お客さんやスタッフがそこにいることで、空間がより生き生きしてくるということです。
その生きた空間をお伝えするため、今回の誌面は人を含めた店舗写真をいつもより多く掲載しています。
だから「いつもの商店建築の誌面と違う」という印象を持って頂けたのではないでしょうか。

更に、その店舗がいかにつくられたのかという背景をご紹介するために、インタビューページも充実。
立地を生かして心地良い空間をつくり出す設計者、情熱やこだわりを持つオーナーに、店づくりに込めた思いや技術について聞いています。


企画の巻頭は山本宇一さんが手掛けた駒沢大学駅から少し歩いた通り沿いのカフェ「PRETTY THINGS(プリティ・シングス)」。
数々の人気飲食店のプロデュースを経て、行き着いたパーソナルなコーヒースタンドです。
山本さんはこれまでも多くの人気店を共につくってきたカタの形見一郎さんと、街に開かれた親密な空間を丁寧につくり上げました。

カウンターに立ち、自らコーヒーを入れてお客さんと会話を楽しむ山本さん。
インタビューページでは、駒沢大学という立地を選んだ理由、小さい空間だからこそのインテリアデザイン、コーヒースタンドという業態の特長、良いお店の条件など、山本さんの店づくりの考えについてじっくり語ってもらっています。


インタビューの中で印象的だったのは、「お店を出すというのは街とかかわるということ」という言葉。
今回集まったお店は、形や表現は違えど、根本にこの考えが共通している気がします。

商店建築9月号で、時代を映すカフェの今、そして店づくりの原点を感じてください。

〈玉木〉

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商店建築2014年9月号

新作/アンダーズ 東京
特別企画/街角を楽しくするカフェ&コーヒースタンド
業種特集/ライフスタイルストア
表紙:プリティ・シングス
2014年08月28日発売
¥2,100



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