読者の皆さま、少々遅くなり恐縮ですが、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
本年も、お店づくりに携わるあなたに向けて、「月刊 商店建築」は、「頼りになるシンクタンク」「手元に置いておきたい資料集」「困ったときのヒント満載マガジン」を目指して、日々、誌面制作に精進していきます。
 
さて、2018年1月号は、新年特集。
その概要をお伝えします。10分だけください。 
  
2本立ての新年特集です。
「保存版」としてつくりました。
テーマは、1本目が「ホテル」、2本目が「公共性」。
ページ数も増量しています。
もちろん、価格は据え置きで。

お得な新年号、お見逃しなく。
 http://www.shotenkenchiku.com/mailm/?id=00125

  
  
  
もうちょっと詳しく知りたくなった方だけ、以下をお読みください。
もう一度、お伝えします。
新年特別企画のテーマは、1本目が「ホテル」、2本目が「公共性」。
どちらの企画も、私たち編集部が毎月、取材をしながら、「今、こんな動きをトレンドだと感じている」「いま読者の皆さんにどうしてもお伝えしたい」、そう感じているテーマです。
   
  


もう少し具体的に書きます。
新年企画1本目の特集タイトルは、「ホテルシーンに新風を吹き込む新規参入企業」。
ホテル運営者へのインタビュー集です。
6組、登場します。
6組とも、とても興味深い宿泊施設を運営する企業です。
ただし、この6組は、これまでホテル事業を専業にしてきた企業ではありません。
つまり、別の業界から、ホテルや旅館という宿泊業界に乗り込んできた企業なのです。
  
  
なぜ、このようなインタビュー特集を企画したのか。
まず、弊誌のホテル特集の売れ行きが好調で、ホテルに関する情報が求められていると感じるからです。実際、全国でいま、ホテルの開業とリニューアルのラッシュです。
その中でも特に、今、新規性と話題性のある宿泊施設を生み出しているのは、従来のホテル事業者よりもむしろ、宿泊業界に新規参入してきた企業なのではないか。取材を通して、私たちは今、そう感じています。
アパレル事業、飲食事業、下着メーカー、西陣織の職人。そんな異業種からの参入者が、ホテル業界の慣習に縛られず、新しい発想で注目の宿泊施設を生み出しています。
彼らにその狙いやビジョンを突っ込んでインタビューしました。
そもそも彼らは、宿泊事業を必ずしも「ビジネス」「事業性」「利潤追求」といった観点からのみ考えているわけではありません。むしろ、まず顧客に伝えたい価値観やビジョンを持っている。そのための一つの有効な手段として、宿泊事業に挑戦しているわけです。例えば、「京都の都市文化を継承したいから、町家を生かして旅館にしよう」「レストラン事業では、客にサービスできる時間が2、3時間に限られるから、もっと長い時間に渡って顧客にフィットするサービスを提供したいから」。そういったモチベーションに基いて、新しい宿泊体験を生み出しています。
 


インタビューに際して私たちが重視したポイントは、「なぜ宿泊事業を始めたのか」「宿泊事業の先にどんなビジョンを持っているか」です。
登場する企業とホテルは、以下です。
 
楠本修二郎氏( カフェ・カンパニー)
~ワイアード ホテル 浅草
塚本能交氏、西村良則氏( ワコール)
~ 京の温所
山崎 剛氏( グローバルエージェンツ)
~ザ・ミレニアルズ 京都
細尾真孝氏( 細尾)
~ホソオ レジデンス
陣内孝也氏( ひらまつ)
~ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ
篠永奈緒美氏( ストライプインターナショナル)
~ホテル コエ

 
 
インタビューの誌面からは、人をワクワクさせる新しい宿泊施設を生み出すヒントが、たくさん読み取れるはずです。
暖かいコタツに入って、じっくり腰を据えて読んでみてください。


  
  
  
  
さて、前半は、ここまで。
コーヒー片手に、ちょっと休憩してくださいね。
ここから後半に入ります。
  
  
  



新年号の特別企画、2本目は、対談と座談会です。
2本目のテーマは、「商業空間のアイデアを公共空間に生かす」。
これも、現在の大きな潮流です。
 
5年ほど前から、取材の機会に、何人かの店舗デザイナーの方々から、「公共性の高い空間を設計してみたい」という声を聞くようになりました。「公共性の高い空間」というのは、例えば、駅、飛行場、駅前広場、百貨店の共用空間などです。
その後、数年を経て、実際に彼らはそうした公共性の高い空間の設計を手掛け始めました。
しかも、その動きは、数名のデザイナーの個人的な話ではありません。それは、大きな時代の潮流となりつつあります。
私たち編集部がこの特集をつくった狙いは、「今後、全国の店舗デザイナーの方々が、公共性の高い空間のデザインに携わる機会が増えるだろう。その時に、『公共』について考えるためのヒントや足がかりを提供したい」ということです。
 
そこで、「公共性」をテーマに、座談会と対談を企画しました。
 
座談会のタイトルは「公共に『染み出す』商業性 〜インテリアデザイナーが公共空間をつくるメリットとは」です。
登場するのは、デザイナーの松浦竜太郎さん(乃村工藝社)、大野力さん(シナト)、真栄城徳尚さん(UDS)の3名。
「そもそも商業空間デザイナーにとって“公共性”や“公共空間”って何だろう」「商業空間の設計ノウハウを持つデザイナーが駅や空港を設計すると、どんな強みが発揮できるのだろう」。そんな話題で語り合いました。
 
対談のタイトルは、「街を活性化する空間を、いかにつくり、誰が運営するのか」。
登場するのは、建築家の馬場正尊さん(Open A)と寶神尚史さん(日吉坂事務所)。
馬場さんと寶神さんは、建築家でありながら、自分自身が時に運営者にもなり、「当事者」となることで、街に良い影響を与える試みを行っています。
  
寶神さんは東京・西荻窪で、自身が「kitayon」という小規模複合ビルの企画・設計・運営を行っています。寶神さんに初めてこのプロジェクトの写真と図面を見せてもらった時、「この建築は、”私はこんな生き方が幸せだと思う”という設計者の価値観をはっきりと打ち出している。こうした建築がいくつか出来上がることで、街は変わっていくはずだ」と強く感じました。と同時に、「プランニングやデザインに特定の価値観が色濃く反映されているため、”入居者を選ぶ”賃貸ビルだ。ビルオーナーと設計者が同一人物だからこそ実現できたのだろう」と感じました。
馬場さんもまた、自身がシェアオフィスや「公園併設型の宿泊施設」のプロジェクトで、設計だけでなく、管理運営までを自ら手掛けています。
「自分自身が運営リスクを背負って設計すると、どんな空間が可能になるのか。そのことは、今の社会の動きとどう関係しているのか」。そんな話題を掘り下げてお二人に語ってもらいました。
 
 
こうした「公共性に働きかける」ような空間づくりは、これから読者の皆さんのお仕事に、大きく関係してくるでしょう。
以下のようなことを少しでも考えたことのある方は、ぜひゆっくり1月号の座談会と対談をご覧ください。
・空港、駅、広場といった、店舗よりも更に不特定多数の人々が利用する空間をデザインしてみたい。
・街の拠点として、街に良い影響を与えるような商業空間を設計してみたい。
・自分自身が運営者となり、年月をかけて、街を幸せにしたりコミュニティーを生み出すような空間をつくってみたい。
・小さな規模でもよいから、「こんな生き方が幸せだ」という価値観を空間設計と運営によって社会に問いかけ、その空間を同志たちと共有していきたい。
 

 
既に昨年、2017年11月号において、「地域の魅力を発信する空間デザイン」という特集も組みました。空間デザインの力で地域に働きかけていく。空間デザイナーの皆さんには、今、そんな能力が社会から求められています。更に、これから、ますます求められます。
つまり、もう「設計だけしていてはダメ」なのです。空間設計やインテリアデザインという職能は、もっとダイレクトに社会を幸せにできるのです。
デザイナーの皆さん、今以上に、もっともっとダイナミックな影響力を持つ設計活動をしていきましょう。街や社会へ提案していきましょう。あなたが考える「幸せの形」を空間デザインという能力をつかって、どんどん社会に働きかけていきましょう。
そのためには、日頃からの準備とインプットが重要。そのお手伝いを弊誌がさせていただきます。


ちなみに、1月号は、その他の特集も充実しています。
新作プロジェクトは、マレーシアにオープンしたホテル「リッツカールトン ランカウイ」内のレストランです。3つのレストランとバーで構成されています。各レストランの濃密な空間演出に加えて、海に面したロケーションを生かした開放的なテラスバーも見どころです。
 



日本料理店特集の記事「左官仕上げ」もお見逃しなく。左官仕上げリストがオススメです。保存しておいてください

業種特集は、「日本料理店」
高級寿司店から、天ぷら、串焼き店まで、最新の和食店を一挙に掲載。
記事「和食店を彩る左官仕上げ」もお見逃しなく。左官リストは、保存版です。
 
業種特集2本目は「ヘアサロン」。ニューヨーク発の理容室からオーナーの個性あふれる美容室まで、理美容室の最新プロジェクトを紹介します。



編集部が感じる現代の潮流を盛り込んだ新年号「商店建築 2018年1月号」。
ページ増量で、価格据え置き。
お買い得の「2018年1月号」を、お見逃しなく。
まだ在庫あります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!!〈塩田〉


 
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商店建築2018年1月号
新作/ザ・リッツ・カールトン ランカウイ
業種特集1/日本料理店
業種特集2/ヘアサロン
新年特別企画1/ホテルシーンに新風を吹き込む新規参入企業インタビュー
新年特別企画2/商業空間のアイデアを公共空間に生かす
表紙:ザ・リッツ・カールトン ランカウイ
2017年12月28日発売
定価¥2,100
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