アプローチの異なる6つのプロジェクトを、自身も復興支援活動に参加するエディターの加藤純さんに執筆していただきました

2011年3月11日に起こった東日本大震災から、1年が経とうとしています。
被災地では復興に向けたさまざまな活動が行われています。

発売中の商店建築3月号では、デザイナーや建築家による、被災地での復興活動を「震災後1年のデザイン」と題したレポートで掲載しています。

ここで紹介しているプロジェクトは6つ。
観光地・松島の活性化を視野に入れた老舗蒲鉾店の復興プロジェクトや、工房を開設しそこで制作する家具販売を通じて石巻の新たな産業創出を目指す支援活動、都内の商店街の空き店舗に開設された、被災地情報の発信拠点となるアンテナショップ、地元住民が運営するコミュニティ再生拠点となる医療施設敷地内のカフェ、仮設店舗の照明計画や街の明かりを再び灯すことで、にぎわいや街づくりの機運を高める照明プロジェクト、原発事故後にオープンした屋内遊技場のインテリアなど、さまざまなアプローチでの復興支援活動を紹介しています。


取材を通じて、単に建物や空間をつくるという肩書きに約束された職能や役割だけではなく、プロジェクトをつくりだす力、人を説得する力、周囲を巻き込み物事を前に進めていく力など、普段は目に見えてこない潜在的な能力こそが現地では必要とされており、支援活動を通じて顕在化したこうした職能が、今後デザイナーの職域を広げていくように感じました。

震災から1年たった今、復興への道のりはまだまだ遠く、建築家やデザイナーの力が今後さらに必要になってくると思います。商店建築では、継続的に被災地での皆さんの活動を追い続けていきたいと考えてます。
〈タカハシ〉

松島蒲鉾本舗
http://www.matsukama.jp/
石巻工房
http://ishinomaki-lab.org/
石巻マルシェ
http://reishinomaki.net/marche
街のリビングプロジェクト/りくカフェ
http://rikucafe.com/
かまいし夢あかりプロジェクト
http://www.bonbori.com/egao/
ペップキッズ
http://www.city.koriyama.fukushima.jp/



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