9月15-17日にかけて、大阪・北加賀屋のクリエイティブセンター大阪で開催された「DESIGNEAST03」に行って参りました。

会場は、近代化産業遺産にも認定された名村造船所跡地。
土地の歴史を感じさせる建物をフルに活用したイベントに多くの人が集まっていました。

4階は、ファッションブランド・THEATRE PRODUCTSによる展示とワークショップ会場。以前製図が行われていた跡が床に残る巨大なフロアに、型紙から抜け出したかのような洋服が。会場奥では、型紙と布を選び、参加者自らがその場で洋服をつくるという実験的な試みが行われていました。


3階は、DESIGNEASTの目玉でもあるトークの場。メーンのトーク会場の他、3ヶ所に小さなトークスペースが設けられていて、同時多発的に、建築、アート、グラフィック、ファッション…さまざまな話者が登壇して熱いトークが繰り広げられていました。



トークスペースに囲まれるようにして、設置されたのは建築家・大西麻貴さん設計のBAR。紙専用のパレット約300枚を積み重ねたり、点在させたりして、カウンターや客席が出現していました。トークを聞きつつ、自分の居場所を見つけ、飲んだり食べたり。刺激的かつとても居心地の良い時間が流れていました。

また、建築家・中村竜治さんのエキシビションも行われていました。これまでのプロジェクトが一同に介して展示される機会はなかなか無いのこと。窓から入る光と中村さんの繊細な作品群が呼応して、美しい光景を生み出していました。

2階では、デザイナー集団・OKAY STUDIOによる家具づくりワークショップが行われていました。デザイナー6名によるオリジナル家具の図面を購入、用意された材料と道具を使ってその場で組み立てるという内容です。会場にはOKAY STUDIOのメンバーも来場し、参加者と一緒に手を動かすという豪華企画でした。



1階は、主に食品を販売するマルシェ。半屋外の空間に、厳選された美味しいものが並びます。


デザインが生まれる状況をデザインすることを掲げて、デザイナー、編集者、研究者らが集まり、4年前に始まったDESIGNEAST。会場の場所性や規模感も相まって、出展者と参加者との距離が近くに感じられる空間となっていました。
特別華やかな見せ物があるわけではないけれど、足を運びたくなってしまう。
デザインの主役はヒトであると感じさせてくれるイベントでありました。
〈玉木〉




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