野井さんの個展会場

大阪で6月20日、「月刊 商店建築」通巻700号記念セミナーと懇親パーティーが開催されました。
お忙しい中、会場に足をお運びくださいまして、どうもありがとうございました。

セミナー会場のTBホール(タカラベルモント本社ビル地下1階)では、約200人のオーディエンスを前に、野井成正さん(野井成正デザイン事務所)、間宮吉彦さん(infix)、大野力さん(sinato)が講演とディスカッションを展開。

大阪を拠点に活動してきた間宮さんが独立して事務所を立ち上げたのは、ちょうどバブル崩壊の時期でした。以降、形をつくるのではなく、「配色」「空気」「余白」「状況」といったものをデザインしながら、いつしか店づくりが街の活性化につながることを意識し始めたそうです。

野井さんは、桂枝雀氏の落語を例に挙げ、「あんなふうに人を元気にしたり、ほっとさせたり、あるいは、誰かと語り合いたいと思わせるようなデザインをしたい」。笑いで会場の雰囲気をほぐしながら、中之島デザインミュージアムで開催中の展示会のプロセスについて話してくれました。

大野さんは、得意のマンガ風イラストなどを使い、近作3題のコンセプトや設計プロセスを紹介。先日、JCDアワード2011で金賞を受賞したインスタレーション「ROLLS」や、カジュアルレストラン「+green」のスライドを見せながら、「硬い/柔らかい」「曲線の壁/直線の壁」などの対立する要素を行き来してデザインする思考プロセスを披露してくれました。

詳しくは、8月号の誌面でレポートする予定です。

ちなみに、このTBホール、客席の床に段差をつけることができたり、本格的な照明設備が揃っていたりと、充実した空間です。

セミナーに続いては、「中之島デザインミュージアム de sign de > cafe」に移動して、にぎやかな懇親パーティー。多くの皆さんが参加してくださり、川に面した気持ちいいロケーションのカフェやギャラリーでビール片手に歓談されていました。もちろん、このデザインミュージアムで開催中の野井さんの個展会場も楽しむことができました。個展の様子は、8月号でも詳しくお伝えする予定です。
日頃東京にいる編集部のスタッフにとっても、大阪のデザイナーの方々とゆっくりお話する貴重な機会となりました。

記録を達成した野球選手風に言えば「700号は通過点」。ということで、今後ともご愛読よろしくお願い致します。




懇親パーティー会場。手前中央は野井成正さん



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