今回は店舗向けの素材・建材ではないのですが、設計者にとって非常に便利なツールをご紹介します。
レーザー距離計をご存知でしょうか。



レーザー距離計はレーザーを照射し、目標物に当たって戻ってくるまでの時間を測定し、その数値から距離を算定するというもので、今ではハンディタイプや三脚に設置する大型機、距離と角度を測定し、三平方の定理を用いて面積を測定するものまで、さまざまな製品がリリースされています。


「Leica DISTO X310」


例えば、上の写真、ライカジオシステムズ「Leica DISTO X310」は小型ながら360℃チルトセンサーを搭載し、距離と水平角から面積を算定することができるほか、2点測定で高さを算定するハイトトラッキング機能などを搭載しています。実際に使用してみると驚くほど簡単に、しかも正確に測定できます。

寸法を測定する機会が多い現場では大活躍するレーザー距離計ですが、最近、更なる進化を遂げた画期的な製品がリリースされました。それが、ライカ ジオシステムズの「Leica 3D Disto」です。


「Leica 3D Disto」、ハンディサイズの高解像度コントローラにより直感的で簡単な操作が可能。


このレーザー距離計にはさまざまな機能が搭載されているのですが、特筆すべきは「ルームスキャン機能」です。
部屋の中のある一点にこの「Leica 3D Disto」を置き、設置位置と測定基準を決めるだけで、測定したい箇所にレーザーを照射、複数点をプロットして、立体的な部屋の形状を記録してくれます。
さらに魅力的なのは、自動保存された測定結果をDXFファイルとして出力することができる点です。測定結果を図面に落とし込んでそのまま使えるため、測定結果の転記やソフトウェアへのデータ入力などの作業も省略でき、作業効率は大幅に向上します。


ルームスキャンのイメージ。複雑な形状の空間や人が立ち入れない場所、屋根の上など測定が困難な場所も容易に測定することができます


ルームスキャンのほかにも、対象物を撮影できるカメラ機能、位置情報を記憶させるリロケーション機能、空間にグリッドを照射するプロジェクター機能などほかにも魅力的な機能が多数搭載されています。下記のURLからは、より詳しい製品情報や、使用例を紹介した動画も見られます。
http://www.leica-geosystems.co.jp/jp/Leica-3D-Disto_94606.htm

空間をスキャンしてデータ化する。一昔前には未来として描かれていたようなことが、もはや現実のものとなっています。
設計や施工のあり方も、こうしたツールが登場することで今後大きく変化していくのでしょうか。非常に楽しみです。
〈川上〉

製品に関する問い合わせ先
ライカ ジオシステムズ
URL/http://www.leica-gyosystems.so.jp
TEL/03-5940-3101

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