フィルム素材は、手軽に空間を一変させる便利な素材です。近年では印刷技術も発展し、新たな表現方法が次々と登場しています。今回ご紹介するのは、革新的な印刷技術「マルチレイヤープリント」です。



上の写真は市松模様がプリントされた装飾フィルムですが、フィルムの後ろから光を当てるとなんと下の写真のようにモアレが発生します。


光を当てるときれいなモアレが


これはオリジナルの建材、マテリアルを提案するマイサが現在開発中の製品で「マルチレイヤープリント」という、フィルムに7層もの印刷を施すことができる特殊な印刷技術が生み出した装飾フィルムです。複数のレイヤに市松柄を印刷することで柄に奥行きが生まれ、さらにバックから光を当てるとその奥行きが強調されてモアレが発生するという原理です。
この原理を利用することでさまざまな表現が可能になります。


通常はモノクロに見えるストライプが照明を当てると右の写真のようにカラフルに


上の写真では、白黒のストライプに見えるフィルムに、光を当てると何色もの色が浮き上がります。
また、7層プリントできるため、いわゆる厚盛りも可能です。下の写真のように凹凸を複数のレイヤに分けて印刷し、木の立体感を表現することも可能です。


印刷の色も鮮明なので、本物の木のように見えます


マイサは、全国の優れた技術をもつメーカーと協力して、ユニークな建材やマテリアルを開発しています。その成果が認められ、2011年には福岡産業デザイン賞を受賞しています。優れた技術と製品を開発するプロデュース力が生み出す新しい素材。今後もまだまだ登場しそうです。
〈川上〉

製品に関する問い合わせ先
マイサ
URL/http://www.mysa.co.jp
TEL/092-513-0113

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