窓外の見え方が絶妙です!。椅子のファブリックはもちろん斉藤上太郎さんによるもの


2012年9月1日、八芳園(東京・港区)内の日本料理「白金料亭 槐樹」が生まれ変わります。読み方はenju。

その空間デザインを手掛けたのは橋本夕紀夫さん、そしてテキスタイルはキモノデザイナーの斉藤上太郎さん、ライティングデザインは武石正宣さん。このメンバーは、かつて11年4月号でご紹介した「八芳園 白鳳館」と同じ面々。それだけでも期待は高まります!


個室の丸窓からは、繊細な格子越しにメーンダイニングの気配が感じられます


「白金料亭 槐樹」へのエントランス

八芳園の本館内に位置し、緑豊かな庭園を臨む「槐樹」は、カウンター11席、テーブル32席、個室4室という構成。昨日のオープニングパーティーでは、かなりの混雑でメーン空間の写真はうまく撮れず、まずは絶景の個室のご紹介を。

木や塗り壁のしっとりした質感につつまれたインテリアには、オリジナルデザインの格子など繊細なデザインが溢れています。夜、庭園を臨む窓ガラスには、室内の灯りがまったく写り込まず、しっとりを屋外の風景を見せてくれます。これは、緻密なライティングの賜物と思いますが、あまりに自然に見えるため、つい手を伸ばしたくなるほどです。

期待を高めるアプローチから、ぜいたくな開口を見せる客席。そして、個室丸窓越しに見える風景など、さまざまなシークエンスを楽しむことのできる料亭の誕生です。エントランスから店内までを包む七宝柄の格子は、ubushinaによるオリジナル。現地でお会いしたt.c.k.w立川裕大さんによると、ルーターと手加工のハイブリッドとのこと。なるほど、細やかな意匠にはさまざまな手が関わって実現しているのですね。ぜひ、現地でご覧ください。〈山倉〉

白金料亭 槐樹(八芳園内) http://www.happo-en.com/restaurant/enju/

橋本夕紀夫デザインスタジオ http://www.hydesign.jp/

 

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